全国各地の河川で続々と鮎釣りシーズンが本格始動となる、7月。この頃になると、私の遠征釣行も本格始動となり東奔西走!連日の猛暑、ゲリラ豪雨と釣行の予定もなかなか決まらない週もあったが、ようやく天気も安定したところで、富山県への釣行を決めた!例年であれば8〜9月に釣行することが多かったフィールドであるが、どうやら…なにやら…良い噂が!〝釣れる〟情報はやはりまず自分の足で確かめたいと思い、いつもより早い時期ではあったが調査隊となるべく現地を目指したのであった!
富山河川!行き先は渇水の井田川へ!
昨年の9月ぶりの富山釣行にワックワク!前回は良型鮎が入れ掛かりするなど、かなり良い思いをしたこともあり期待せずにはいられなかった。道中、所々で強い雨もあったが、到着した富山の街はお天気もまずまずでひと安心。富山入り後は、いつもお世話になっている「フィッシング吉井」で先輩たちと待ち合わせたのだが、到着すると相変わらずの盛況ぶりで、駐車場には多くの車が停まっていた。
さあ、まずは合流した先輩たちと、どの川に入ろうか作戦会議である。富山県内のあらかたのフィールドが竿出しは可能な状況であったが、絞られたのが神通川と井田川の2河川。前者は笹濁り・増水なし、後者は渇水・濁りなし。これは悩ましい…。
悩みに悩み抜いた結果、今回竿を出す川は「井田川」に決定した。数年前、井田川が絶好調の時に竿を出しており、その際は〝ド〟が付くほどの渇水であったのだが、個人的に良い思いをしたこともあり、大賛成。ちなみに、井田川は日釣り券3,000円、年券6,000円とあって2回の釣行で元が取れてしまうのだ!何より今年は早めの時期に訪れたこともあり迷わず年券を購入したのであった。オトリと年券を購入し、今シーズン初の井田川釣行へレッツゴー!

黒々としたハミ跡多数!鮎の跳ねも多いぞ!
早速目的のポイントへ!到着すると「あれ?」釣り人がほとんどいない…。土曜日だというのに、ざっと見渡した感じで数人の釣り師の姿がちらほら。そんな景色に若干不安を覚えたが、川をじっくり眺めてみた瞬間その不安は吹っ飛んだ!渇水の影響でヘチの石に〝垢ぐされ〟こそ見られたが、流れの中にはしっかりとハミ跡がある。しかも、かなり大きなハミ跡も見られたのだ。その周辺では多くの鮎の跳ねや煌めきも!「こんなの見せられたらのんびりしちゃいられね〜(笑)!」と、急いで準備を進め、出撃!私は昨年良い思いをした少し水深のある流れに入り、先輩たちは上流へと向かっていった。
さあ、ひと流し目!実に元気なオトリちゃんは、グングン流れの中へ。左岸のヘチで跳ねが多く見られたのでヘチを狙うも反応なし。そんな中、上流の先輩の竿が曲がっているではないか!掛かったのはどうやらヘチではなく、流れの芯のようだ。確かに流れの芯は目視で鮎は見えないものの石色がいい!
ここで私も大きな石の入り組んだ流れの中にオトリを通すと「ガガ!ギュギューーーン!」と強い前アタリから一気に竿が絞られた!何という気持ちの良いアタリ!間違いなく今シーズンイチの引きだ。上がってきたのは決して大きな鮎では無かったが素晴らしい引きを味合わせてくれた!




サイズに関わらず強烈な引き!これぞ井田鮎のパワー!
この日は流れのある所での反応が良いようだ。流れの弱い場所でも鮎は掛かるが、サイズは落ちる。14〜15cmのものも多かったのだが、小さい鮎と侮るなかれ!引きは強く走りまくるぞ!これぞ井田鮎のパワーである!
上流に立つ先輩たちも順調に竿を曲げていた。中でも、水深のある流れの速い落ち込みに入った先輩は良型鮎ばかりを揃えていた。どうやら場所によってもサイズにバラツキがあるようだ。これに対して、私の上流に入った先輩は川を切り左岸立ちになり釣果を伸ばしていた模様。早い時間帯に私が狙った左岸のヘチは、鮎の跳ねこそあったものの、石は垢ぐされし、追わぬ群れ鮎がいたようであった。鮎の跳ねばかりに〝引っ張られない〟ように注意が必要だ。
お昼近くになると、各々が流れのあるポイントでパターンをつかみ、足を使って数を伸ばしていった。流れの中でも掘れ込みや、少し水深のある場所での反応が良かった印象だ。1尾キャッチすると、すぐに釣り返しは聞かないので筋をずらし探っていく。これが釣果アップに繋がったのである。それにしてもサイズに関わらず、素晴らしい引きを堪能させてくれる井田鮎はたまらん!1尾1尾、本当に楽しいやり取りである。



午後は活性アップ!サイズアップ!浅場でも良型現る!
お昼頃になると厚い雲も流れ、夏らしい青空が広がり、気温もグングン上がったが、川は朝よりもさらに水位を落とした。さてこの状況が吉と出るか、凶と出るか!?
午後になると、釣り人の数も減り貸切状態に。さて、どこで竿を出そうか?ポイント選び放題だ!ということで、私は午前中に攻めきれなかった下流を目指した。狙ったポイントで左岸に立ち、水深のある右岸の流れを狙っていく。そして、今日イチ元気な鮎をオトリにして流れに送り込むと、キタキタ!「ガガ!ギュギュギューーーン!」という強烈な引き!午前中よりも明らかに強い引きだ。タモに収まったのは21cm程の良型鮎!その鮎をすぐさま送り出すと、またまたキター!午前中には無かった連発である!しかも同じ場所でも2〜3匹と続く!
サイズの出なかった浅場でも、オトリを「すーっ」と流れを横切らせるように泳がせると、くるぶし程の水深で良型が掛かることもあった。釣れた鮎は下流の深場から出てきたようだ。
15時を過ぎ、明らかに活性が上がったのを感じる。上流に向かった先輩たちも同じ時をもって、良く掛かるようになったとのこと。川全体で活性アップしたのだろう。それにしても久々の強烈な引き。のされるは、バラすは、キャッチミスはするはで、てんやわんやの私(笑)。
引き続き、ここぞというポイントでは「ガツン!」といういいアタリ。高活性状態は、陽が傾き始めても続いた。あと1尾、あと1尾とついつい竿の納め時を失ってしまう。後ろ髪を引かれつつ、最後は白泡立つチャラ瀬で「ガッツン!」というサイコーのアタリ、そして引きで納竿することとした。
終日「連チャン!入れ掛かり〜!」とまではいかなかったが、足を使えば数を伸ばせる。「ここぞ!」と思う場所ではしっかり掛かってくれる。明確な前アタリからの強い引き、そしてなんと言っても素直な鮎の反応を得られる楽しさ!今回の井田川遠征は文句なしの楽しい釣り旅となった。
川にはまだまだチビ鮎も多いが、とにかく踏むほどの鮎がいる!今後、水が出て渇水が解消された時、大きく育った鮎たちが竿をさら大きく曲げ、翻弄してくれることだろう!近隣河川でも多くの鮎たちが確認できたことからも、北陸河川のポテンシャル発揮はまだまだこれからが本番といったところ!今夏、日本海鮎たちのあの「ガツン」手元に伝わる強い引きを味わいに行こうではないか!






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「フィッシング吉井」
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(オトリ預かり・冷凍預かりあり)フィッシング吉井ホームページ
著者:SHOHEY