茨城県は18日、2024年の県内観光入り込み客数が前年比1.2%増の6179万9000人だったと発表した。コロナ禍前で過去最高だった19年の約96%に当たる。宿泊や飲食などの観光消費額は4447億1700万円で、昨年に続いて過去最高を更新した。

入り込み客数は、県内の観光地201地点とイベント261地点を対象に調査した観光客の総数。入り込み客数と観光消費額の調査は1970年以降毎年行っている。2019年の入り込み客数は6443万4000人だった。

県観光戦略課によると、入り込み客数が多かった主な場所は、道の駅常総(常総市)が265万人、筑波山(つくば市)が181万人、国営ひたち海浜公園(ひたちなか市)が172万人だった。5年に1度行われる「常陸大津の御船祭」(北茨城市)に30万人、前年中止だった古河花火大会(古河市)に20万人が来場した。

四半期別では、昨年11月開催予定だった「土浦全国花火競技大会」が悪天候で中止になったことなどから、10〜12月期は前年比91.7%だったが、残りの三半期はいずれも前年より増えた。

観光消費額は前年比24.4%増で、過去最高だった昨年の3575億7500万円を上回った。宿泊と日帰りのうち、特に県外からの宿泊が469億6100万円増の1917億700万円と大きく伸びた。

県は、25年の観光消費額4000億円達成を目指していたが、1年前倒しで実現。同課担当者は「引き続きインバウンド(訪日客)や県内外からの誘客に力を入れ、観光客数、観光消費額ともに増やしたい」とした。