米の価格高騰が叫ばれ、備蓄米が放出されていますが、価格はまだまだ安定していません。農林水産省によると、7月7日の週の平均価格は前週の5kgあたり3,602円から13円下がって3,589円と少しずつ安くはなってきています。(※スーパーでの販売数量・価格の推移 POSデータに基づき作成)そんな中、中部空港では、旅行客が海外から米を持ち込むことが増えているといいます。ただし、海外から米を持ち込む際には、注意が必要なんです。

海外からの米の持ち込みには注意が必要

 6月末に筆者がタイに出かけた際、スーパーで日本米のササニシキが5kg219バーツで売られているのを発見しました。日本円にすると約985円(1バーツ4.5円で計算)でした。

 タイなど東南アジアでは、スーパーなどで日本米が安く売られていることがあり、農林水産省名古屋植物防疫所によると、中部空港でも海外から米の持ち込みが増加傾向にあるといいます。

 ただし、名古屋植物防疫所は、海外から日本へ個人で米を持ち込む場合、植物防疫法に基づく手続きが必要だと呼びかけます。

 海外から日本へ米を輸入する場合には、米を入手した国(輸出国)で発行された検査証明書を取得する必要があります。

 また、日本への輸入時、検査証明書を添付の上、空港等の植物検疫カウンターで、輸入検査を受ける必要があります。

 検査証明書が添付されていない場合や、輸入時の検査で病害虫が見つかった場合には、米を日本へ輸入することはできません。

法令により20万円以下の過料に処せられることも

タイのスーパーで5kg 219バーツで売られていたササニシキ

 また、個人用(輸入される方自身が消費するもの)として米を輸入する場合には、個人用物品の一般的な免税規定を満たした上で、過去1年間の米の輸入数量が100kg以下であることについて、農林水産省に届出をして確認を受けることにより、輸入納付金及び関税の免除を受けることができます。

 届出を行わなかったり、虚偽の届出を行ったりした場合には、法令により20万円以下の過料に処せられる場合がありますので注意が必要です。

 夏休みで海外旅行に出かける方もいるのではないでしょうか。

 旅行先で安い米をみつけた場合、スーツケースなどに入れて簡単には持ち帰ることはできません。必要な手続きをして持ち込むことが大切です。

 出典:農林水産省(https://www.maff.go.jp/j/seisaku_tokatu/boeki/kome_yunyuu.html)

 (メ〜テレ 杉浦佐和子)