ボートレース徳山のSG「第30回オーシャンカップ」は3日目。「超イイ値」を担当する高橋大樹記者は黒井達矢(36=埼玉)に注目した。

 黒い弾丸と呼ばれた伝説のレーサーをご存じだろうか。黒明良光氏。SG2V、G1は16Vの実績を残し、04年4月の児島がラストランとなった。

 黒明さんばりの活躍を期待したいのが黒井。22年の尼崎オーシャンカップ以来、実に3年ぶりのSG出場だ。

 1走目こそ6枠で4着だったが、2日目6Rのイン戦では危なげなく押し切りに成功。SG5勝目をつかんでリズムに乗った。

 「良かったです。1マークは少し外してしまったけど出口の押し感は良かった。前検よりだいぶ上積みができていると思います」

 近況は調子がいい。一般戦とはいえ、4節前の蒲郡での優勝を皮切りに、4連続優出中。直前の平和島でも優勝を飾っている。いい流れでSGに乗り込んできた。

 「蒲郡の時にもらったペラが自分にはない形をしていた。そのペラをアレンジしてから結果を残せていますね。今節もその形をベースに調整しています」

 相棒の32号機は2連対率25.8%(前検時点)だが、数字以上の雰囲気は十分ある。徳山は黒井とも水が合う。12年8月に初優勝、同年9月にG1初優出を果たしたのもこの水面だった。

 「相性はいい水面だと思っている。頑張ります」

 20年11月の戸田で転覆し、左下腿(かたい)開放骨折の大ケガから復活して今がある。さあ、弾丸のように突き進め。

 【高橋の買い目】1R、<4><1>…、<4>…<1>。10R、<5><4>…、<5><6>…。

 ◇高橋 大樹(たかはし・だいき)16年5月から大村担当。タクシーの冷房が壊れていたのか、窓全開のまま風を感じながらレース場に到着した。