港でつり上げられたのは、体長4メートルのサメ。重さはなんと590キロにも。こうした巨大ザメが今、日本の海に近付いているというのです。

重さ590キロ 4人がかりで…

 15日、人々の前に姿を現しました。

 悠々と海をゆく、その巨大な影。海面から突き出す、鋭いヒレ。巨大ザメとは多くの人にとって遠い海にいる存在ですが、石垣島にも出没です。

590キロに迫るサメ
590キロに迫るサメ

 海からワイヤーで持ち上げる巨体。その重さはなんと、590キロに迫ります。沖縄の石垣島の漁港では15日、捕獲された巨大ザメが上がりました。

 しかも、驚くべきことに同じ位の大きさのサメが、もう一匹。体長を測定してみると4メートル近い大きさと発覚。ひっくり返すのにも、大人4人の手が必要なほどの大きさです。

4匹目が…
4匹目が…

 さらに、漁港では息つく暇もなくここで3匹目が運ばれてきたかと思うと、4匹目が海面から引き上げられる、衝撃の光景が。

イタチザメ
イタチザメ
北海道大学名誉教授 仲谷一宏氏
「これはイタチザメというサメ。沿岸近くにいる。人間と出会うことが非常に多い。非常に危険。ホホジロザメはよく聞くと思うが、それと同じくらい危険。非常に危険。三大危険サメの1つ」

 もともと石垣島近海に出没しやすいというイタチザメですが、15日にこんなに多くあがったのには理由があります。

サメを釣り上げた 玉城淳さん
「Q.久しぶりに500kgオーバー)やっぱり大きかった。今回大きいのが多かったので何とか成功」
年に1度行われる、駆除活動
年に1度行われる、駆除活動

 実はこれ、サメによる漁業被害を防ぐため石垣島で年に1度行われる、駆除の活動なんです。

 14日と15日、合わせて100匹あまりのイタチザメなどが捕獲されました。

「そんなに減ってはいないが、被害が少なくなれば」

巨大ザメ なぜ生活に迫る?

 巨大ザメは近年、人の暮らしに接近しています。

映画「ジョーズ」のモデル
映画「ジョーズ」のモデル

 瀬戸内海では、映画「ジョーズ」のモデルとして知られる「ホホジロザメ」が、漁の網にひっかかっていたところを捕獲されました。

 去年は、鹿児島の垂水で番組のカメラがサメをキャッチ。カンパチの養殖場に現れた体長3メートル近いサメが、網を食い破っていました。

「幻の巨大ザメ」と呼ばれる
「幻の巨大ザメ」と呼ばれる

 今年に入ると、長崎県対馬市の漁港でも「幻の巨大ザメ」と呼ばれる「メガマウスザメ」が特徴的な大きな口で泳ぐ姿が捉えられています。

 そもそもなぜ、巨大ザメは人の生活に迫ってきているのでしょうか?

北海道大学名誉教授  仲谷一宏氏
北海道大学名誉教授 仲谷一宏氏
仲谷氏
「サメは遠い存在で、めったに現れないと考えられているが、沿岸にいて当たり前。ただ温暖化があるので、分布が北上する傾向がある」

 温暖化で予期せぬサメに出会うケースも。専門家は注意を呼びかけます。

「周りに注意を払うことが非常に大事」
「周りに注意を払うことが非常に大事」
「旅行者など泳ぐ時は危険。人が泳ぐ所にもサメは来る。注意して泳ぐこと。(海に)入った時に周りを見渡して大きなサメがいないか、周りに注意を払うことが非常に大事」
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