大自然と恐竜をテーマにした沖縄初の本格的なテーマパーク「ジャングリア沖縄」が25日、誕生した。立地する本島北部は豊かな自然が広がる一方、所得の低さや過疎化が課題となってきた地域。地域活性化の期待も寄せられる中、初日から大勢の観光客でにぎわった。(矢野恵祐、島田愛美)
「たくさんの恐竜に会えてうれしかった」。ジャングルの中で迷子になった恐竜の赤ちゃんを探す「ファインディングダイナソーズ」に家族4人で挑戦した神奈川県の公務員女性(37)の長女(6)は満面の笑みを見せた。
ディズニーランドより広い敷地面積約60ヘクタールのパーク。アトラクションは、巨大恐竜からオフロード車で逃げる「ダイナソーサファリ」や、空に向かってスイングする4人乗りの巨大ブランコ「タイタンズスウィング」など計22(ショーなど含む)に上る。
12歳以上の入場チケットは国内客6930円、海外客は8800円に設定されている。こうした「二重価格」は、フランスのルーブル美術館やカンボジアのアンコールワットなど海外の名所にはあるが、国内のテーマパークでは珍しい。
ドイツから友人らと訪れた高校教師(44)は「ドイツに比べれば安いし、地元を優遇して安くするのは理解できる」と話した。
一方、運営会社によると、開場後間もなくして、入場ゲートや専用アプリを管理するシステムに不具合が起き、スタッフがチケットを確認して手動でゲートを開けるなどの対応に追われた。
また、「ダイナソーサファリ」では一時、4時間近くの待ち時間が案内された。小学生の長女ら家族3人で訪れた東京都の公務員女性(51)は、別のアトラクションで数時間待ったが、諦めてパークを後にした。「システム障害は仕方ないにしても、その後の対応についての説明が不十分だったので、改善してほしい」と注文した。