能登半島地震で甚大な被害を受けた輪島朝市を題材にした紙芝居「市の風」の上演会が26日、金沢駅の金沢百番街あんと内にあるのと復興支援ステーションで始まった。27日まで。
紙芝居は、東京都の紙芝居作家tata(本名・稲田恵子)さんが、輪島市の菓子店「柚餅子(ゆべし)総本家中浦屋」の中浦政克社長の協力を得て作った。主人公の女性「イチコ」が、1970年代の輪島朝市で新米商人として奮闘し、地震後も再建に向け出張朝市で出店する姿を描いた。
上演会では、訪れた観光客ら約10人を前に、tataさんが紙芝居を披露。朝市でたくましく生きる女性たちの奮闘ぶりを、情感たっぷりに伝えた。
27日も午後2時半、同3時半に上演する。今後は都内などで上演する予定で、tataさんは「能登は今も大変な状況だが、この作品を機に能登に行ってみたいと愛着を持ってほしい」と話した。(広田和也)